「バリ島旅行は自由で開放的」
そんなイメージを持っている人ほど、2026年1月2日から施行されたインドネシアの新しい刑法改正には、少し驚くかもしれません。
インドネシアでは、婚姻外の性交渉や同居を禁止する法律が正式に施行されました。
この法律は通称 「ボンク・バン(セックス禁止法)」 と呼ばれ、世界中のメディアや旅行者の間で話題になっています。
「観光客も逮捕されるの?」「カップル旅行はもう危険?」
SNSやニュースでは、不安をあおるような情報も多く見かけますが、実際の運用や影響はもう少し冷静に整理する必要があります。
結論から言えば、この法律は
✔ 親・配偶者・子どもによる告発があった場合のみ適用
✔ 観光客への直接的な影響は限定的
とされています。ただし、現地の法律として「知らなかった」では済まされないのも事実です。
この記事では、
- 2026年から施行された「ボンク・バン」とは何か
- どんな行為が対象になるのか
- 観光客・カップル旅行者が本当に注意すべきポイント
を、旅行者目線でわかりやすく解説していきます。
これからバリ島・インドネシア旅行を予定している方は、安心して旅を楽しむためにも、ぜひ最後までチェックしてください
2026年1月2日から施行された「ボンク・バン」とは?
婚姻外の性交渉や同居を禁止する新刑法が施行スタート
インドネシアでは、婚姻外の性交渉および婚姻関係にない男女の同居を犯罪とみなす改正刑法が、2026年1月2日から正式に施行されました。
この法律は、通称 「ボンク・バン(セックス禁止法)」 と呼ばれ、国内外で大きな注目を集めています。
対象となるのは、結婚していない男女間での性交渉や同居行為で、違反した場合には罰則が科される可能性があります。ただし、この法律は誰でも無条件に取り締まられるものではなく、親・配偶者・子どもといった近親者による告発があった場合にのみ適用される「親告罪」である点が大きな特徴です。
そのため、観光客や短期滞在者が日常的に取り締まりの対象となる可能性は低いとされています。一方で、法律そのものは外国人を含め、インドネシア国内に滞在するすべての人に適用されるため、旅行者であっても内容を正しく理解しておく必要があります。
特に、カップルでの旅行や長期滞在、現地での同居を予定している場合は、「バリ島は自由な場所」というイメージだけで行動するのではなく、現地の法制度を踏まえた慎重な行動が求められるようになりました。
次の章では、この法律がなぜ制定されたのか、その背景や目的について詳しく見ていきます。
なぜ法律が改正されたのか?背景と狙い
宗教的・社会的背景からの法改正
今回の刑法改正の背景には、インドネシアという国の宗教的・社会的価値観があります。
インドネシアは世界最大のイスラム教徒人口を抱える国であり、社会全体として家族制度や婚姻を重視する文化が根強く存在しています。
近年は、グローバル化や観光産業の拡大により、都市部や観光地を中心に価値観の多様化が進んできました。一方で、国内では「伝統的な家族観や道徳観が揺らいでいる」という懸念の声も強まり、保守的な価値観を法制度として明確に示そうとする動きが活発になっていました。
今回施行された改正刑法は、そうした流れの中で
- 婚姻制度を重視する姿勢を明確にする
- 家族の秩序や価値観を守る
ことを目的として制定されたものです。
重要なのは、この法律が観光客を締め出すためのものではなく、あくまで国内の道徳観・家族観を法的に整理するための改正である点です。ただし、法律として施行された以上、外国人も含めて適用対象となるため、旅行者も内容を理解しておく必要があります。
法律の内容:どんな行為が禁止されているのか?
婚姻外性交渉
改正刑法では、結婚していない男女間での性交渉が犯罪行為として規定されています。
これは、いわゆる「不倫」だけでなく、未婚カップル間の性行為も含まれる点が特徴です。
ただし、この罪は親告罪とされており、
- 親
- 配偶者
- 子ども
といった近親者からの告発があった場合にのみ捜査・処罰の対象となります。警察が職務質問や抜き打ちで摘発するような制度ではなく、第三者が通報して成立するものでもありません。
婚姻外同居
また、結婚していない男女が同居する行為についても、違法と判断される可能性があります。
ここでいう「同居」とは、単なる短期滞在やホテル宿泊を即座に指すものではなく、継続的に夫婦同然の生活実態があるかどうかが判断のポイントになるとされています。
観光客が短期間ホテルに宿泊するケースでは、現実的に問題となる可能性は低いと見られていますが、長期滞在や現地での同棲生活を予定している場合は、注意が必要です。
いずれのケースも、実際の適用は「告発があった場合のみ」であることが大前提ですが、「法律として禁止されている行為」であることを理解した上で行動することが、トラブル回避につながります。
罰則のポイント:どんな制裁がある?
改正刑法では、婚姻外の性交渉について、法律上の犯罪として位置づけられています。
違反が認定された場合、最大で禁固刑(例:最長1年)や罰金刑が科される可能性があります。
また、婚姻関係にない男女の同居についても、状況によっては罰則の対象となる可能性があります。
ただし、いずれの行為も前述のとおり親告罪であり、近親者からの告発がなければ捜査や処罰に進むことはありません。
重要なのは、
- その場で即逮捕される
- 抜き打ちで摘発される
といった運用を想定した法律ではないという点です。一方で、刑法として明文化された以上、罰則規定が存在すること自体は事実であり、軽視すべきではありません。
観光客への直接影響はあるのか?
法律は外国人にも適用対象だが…
この改正刑法は、インドネシア国民に限らず、外国人にも適用される法律です。そのため、理論上は観光客も対象に含まれます。
ただし、実際の運用面では
- 親
- 配偶者
- 子ども
といった近親者による告発がなければ適用されない仕組みとなっており、短期滞在の観光客が告発される現実的なケースは極めて限定的と考えられています。
現時点では、
- 観光客が摘発された具体的事例
- 外国人に対する判例
といった情報はほとんどなく、実際の取り締まりがどの程度行われるのかは、今後の運用次第という段階です。そのため、最新情報を継続的にチェックする姿勢が重要になります。
ホテルや民泊、同棲カップルでの注意点
旅行者が特に気になるのが、ホテルや民泊での宿泊が問題になるのかという点でしょう。
現時点では、
- ホテルや民泊に宿泊するだけで違法になる
- 宿泊施設側に通報・報告義務がある
といった運用は確認されていません。多くの宿泊施設では、これまで通り観光客を受け入れており、通常の旅行で過度に神経質になる必要はないとされています。
ただし、
- 長期滞在
- 現地での事実上の同棲
- 地元コミュニティとの関係が深いケース
では、「観光」とは異なる生活実態と見なされる可能性もあります。特に、未婚カップルでの長期滞在を予定している場合は、法律の存在を理解したうえで、行動や滞在スタイルを慎重に考えることが大切です。
「知らなかった」では済まされないのが法律です。
観光客への影響は限定的とはいえ、現地のルールを尊重する姿勢こそが、安全で快適な旅につながると言えるでしょう。
よくある誤解と正しい理解
「誰でも逮捕される」という誇張情報に注意
改正刑法の施行以降、SNSや一部メディアでは
「バリ島で未婚カップルは即逮捕される」
「ホテルに泊まっただけで捕まる」
といった、実態とかけ離れた情報も多く見受けられます。
しかし、実際の法律運用はそのようなものではありません。
この法律は親告罪であり、近親者からの告発がなければ成立しない仕組みです。警察が観光客を無差別に取り締まることを目的とした法律ではなく、現地社会の家族観・道徳観を法的に整理するための制度という側面が強いと言えます。
重要なのは、極端な噂話に振り回されるのではなく、
- 法律がどのような背景で作られたのか
- どのような条件で適用されるのか
- 現地でどの程度運用されているのか
を冷静に理解することです。正しい情報を知ることで、不要な不安を抱えずに旅行を楽しむことができます。
まとめ:旅行者が知っておくべきポイント
最後に、今回の「ボンク・バン(婚姻外の性交渉・同居禁止法)」について、旅行者が押さえておくべきポイントを整理します。
- 2026年1月2日から、婚姻外の性交渉や同居を犯罪とする改正刑法が施行された
- 法律は外国人にも適用されるが、親・配偶者・子どもによる告発が必要な親告罪
- 観光客が日常的に取り締まり対象となる可能性は、現時点では低いとされている
- ホテルや民泊の通常利用で直ちに問題になるケースは確認されていない
- ただし、長期滞在や同棲に近い生活スタイルでは注意が必要
トラブルを避けるためには、
- 現地の文化や法律を尊重する
- 不要な誤解を招く行動を避ける
- 渡航前に最新情報を確認する
といった、基本的な意識を持つことが何より重要です。
法律の運用や解釈は、今後の実例や社会状況によって変化していく可能性があります。これからインドネシアやバリ島を訪れる予定の方は、出発前に必ず最新情報をチェックし、安心・安全な旅を心がけましょう。

最後まで読んでくれてありがとう。
次の記事でお会いしましょう。
またねー。💛



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