世界的に有名な絶景スポット、バリ島・ヌサペニダ島の「ケリンキングビーチ」で、2025年10月15日、フランス人女性観光客が波にのまれて死亡するという痛ましい事故が発生しました。
「まさか、あの美しいビーチで…」――そう思う人も多いかもしれません。
おいらも実は、2025年10月8日にレンボンガン島からチュニガン島を経由して、ボートで約15分ほどかけてヌサペニダ島へ渡ったんだ。
そこからは、まさに弾丸アドベンチャーの始まり。
バイクにまたがり、島の西側に点在する絶景ポイントを次々と巡った。
まずは、息をのむほど美しいダイヤモンドビーチ。
次に、青く透き通る海が広がるアトゥビーチやツリーハウス(ルマ・ポホン)を巡り、
午後にはマンタポイントで壮大な海の景色に圧倒された。
そして締めくくりは、あの有名なケリンキングビーチの夕日。
崖の上から見るだけじゃ物足りなくて、どうしてもビーチの砂を踏んで夕日を体感したくて、
夕方の光に包まれる中、崖を降りていったんだ。
まさに「命がけの絶景体験」だったけど、あの光景は一生忘れられない。
しかし、この場所では過去にも同様の事故が起きており、絶景の裏に“命の危険”が潜んでいることを忘れてはいけません。
この記事では、事故の概要から現場の危険性、そして旅行者が守るべき安全対策までを、旅行者目線で分かりやすく解説します。
フランス人女性、ケリンキングビーチで死亡 ― 人気観光地で起きた悲劇
事故が起きたのは2025年10月15日(水)午後。
32歳のフランス人女性、アレナ・アンドリーバ・オパリナさんがケリンキングビーチで泳いでいた際、強い潮流に流され、帰らぬ人となりました。
現地の住民によると、彼女は13時ごろ海に入った後、あっという間に波に飲まれてしまったとのこと。
救助を試みた人々もいましたが、急な崖と荒波のため近づくことができず、救助隊が現場に到着したのは2時間後。
崖の下から遺体を引き上げるまで、長い時間がかかりました。
観光客に人気のビーチで起きたこの悲劇は、改めて「自然を軽視してはいけない」という警鐘を鳴らしています。

ケリンキングビーチとは?ヌサペニダの“インスタ映えスポット”の実態
ケリンキングビーチは、まるで恐竜の背のような断崖が海に突き出す、バリ島屈指の絶景スポットです。
インスタグラムやTikTokでも頻繁に登場し、写真映えすることから「一度は行ってみたい場所」として世界中の旅行者を魅了しています。
しかし、実際に訪れるとその印象は大きく変わります。
ビーチへ降りるための階段は、ほぼ崖に近い急斜面で、ロープと木の枝を頼りに下りるしかありません。
砂浜に着いたとしても、波の力は想像以上に強く、数メートル先でさえ危険です。
「泳がないでください」という看板が立っているにもかかわらず、観光客の中には波打ち際まで近づく人も多く、毎年のように事故が報告されています。
なぜ事故が多い?ケリンキングビーチの危険要素
このビーチでは、見た目では分からない危険が多く潜んでいます。
- 強い離岸流(リップカレント)
一見穏やかに見える海でも、実際は沖に向かう強い流れがあり、泳ぐと一瞬で沖に引き込まれます。 - 監視員がいない
海水浴場ではないため、ライフガードや安全監視員は常駐していません。 - 崖道の滑落リスク
足場の悪い急斜面を下る際に転倒・滑落する事故も発生しています。
こうした要因が重なり、「気軽に写真を撮りに行っただけ」でも命を落とすリスクがあるのです。
観光客が守るべき安全ルールと注意点
旅先では「せっかくだからもう少し近くで見たい」と思う気持ちが出てしまうもの。
でも、ケリンキングビーチではその一歩が命取りになることがあります。
ここで、旅行者が守るべき基本の安全ルールを整理しておきましょう。
- 海には絶対に入らない(撮影も波打ち際では避ける)
- 立入禁止エリアには足を踏み入れない
- 現地の警告看板の指示に従う(係員はいません)
- 足元は滑りにくい靴を着用する
- 単独行動を避け、できればガイドと同行する
これらを守るだけで、事故のリスクは大幅に下がります。
バリ島旅行で安全に楽しむために ― 旅行者へのメッセージ
バリ島やヌサペニダには、息をのむほど美しい自然がたくさんあります。
けれどその美しさの裏には、人間の力では抗えない自然の力が存在します。
観光は「体験」ですが、安全あってこその体験です。
写真映えを狙うよりも、「無事に帰る」ことを最優先に。
今回の事故をきっかけに、現地当局も安全管理を強化するとみられますが、最終的に自分の命を守るのは自分自身です。

まとめ|ケリンキングビーチは絶景だが“命懸け”の場所
ケリンキングビーチは確かに、世界でも指折りの美しい場所です。
しかしその海は、「泳ぐためのビーチ」ではなく、「見るための絶景」です。
自然を尊重し、ルールを守ってこそ、旅は素晴らしい思い出になります。
どうか次にこの場所を訪れるときは、“写真よりも安全を選ぶ” という選択を忘れずに。
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