発生エリアマップ
| エリア名 | 所在県 | 特徴 |
|---|---|---|
クタ |
バドゥン県 | 空港隣接。ホテル・バー・ショッピング集中エリア |
ジンバラン |
バドゥン県 | 高級リゾート地。シーフードBBQと夕日が人気 |
ヌサドゥア |
バドゥン県 | 国際的な高級ホテルが集まる整備されたエリア |
タンジュン・ブノア |
バドゥン県 | マリンスポーツの拠点 |
ウブド周辺 |
ギャニャール県 | モンキーフォレストを含む内陸観光エリア |
バリ島では今も狂犬病(Rabies)が根強く流行しており、2025年7月には主要観光エリアが「狂犬病レッドゾーン」に指定されました。
対象エリアはクタ・ジンバラン・ヌサドゥア・タンジュン・ブノアなど、旅行者が最も多く宿泊する南部バドゥン県の観光地です。
この記事では、最新の感染状況・レッドゾーンの意味・具体的な対処法を、在デンパサール日本国総領事館の公式情報をもとに解説します。
📌 この記事でわかること
- 2025〜2026年のバリ島狂犬病・最新データ
- レッドゾーン指定エリア一覧
- 感染経路と症状
- 噛まれた・引っかかれた時の正しい対処法(5ステップ)
- 事前ワクチンは必要か?
- 現地の日本語対応病院リスト
バリ島の狂犬病|2025〜2026年の最新状況
バリ島の狂犬病は「昔の話」ではありません。2025年の確定データでは、状況はさらに深刻化しています。
| 期間 | 動物咬傷件数 | 死亡者数 |
|---|---|---|
| 2024年(年間) | 約58,234件 | 7名 |
| 2025年(年間確定) | 66,760件(1日平均約180件) | 16名 |
| ジュンブラナ県(2025年1〜5月) | 狂犬病確認49件 | — |
2025年の死亡者数は前年(7名)の2倍以上となる16名に増加しました(バリ州保健局、2026年1月発表)。咬傷件数も前年比で増加しており、バドゥン県・デンパサール・ギャニャール県への人口集中が感染拡大の背景にあるとされています。
当局によると、死亡例の多くは咬傷後すぐに医療機関を受診しなかったことが原因です。「様子見」が命取りになります。
デンパサール市のワクチン接種率はわずか2.75%
狂犬病封じ込めのカギはイヌへのワクチン接種ですが、現状は深刻です。
デンパサール市内には約7万4,000匹の犬が登録されていますが、2025年2月時点でワクチン接種済みはわずか2,266匹(接種率2.75%)。犬の97%以上が未接種のまま市内を歩き回っています。
2008年からワクチンキャンペーンが続けられていますが、登録制度の未整備・飼い主の無関心・財政的制約が重なり、接種率が改善されないままになっています。なお2025年に当局が島内で実施した狂犬病ワクチン(VAR)投与は47,887本にのぼりますが、それでも目標接種率には遠く及びません。
狂犬病レッドゾーンとは?指定エリア一覧
バリ州保健当局は2025年7月上旬、南部バドゥン県の複数地域を「狂犬病レッドゾーン」に指定しました。
⚠️ レッドゾーンとは
バリ島のガイドラインでは、感染陽性の犬が1匹でも確認された村は自動的にレッドゾーンに分類されます。つまり「狂犬病が蔓延している」という意味ではなく、「すでに感染の侵入が確認されたため最大警戒が必要」というステータスです。
| エリア名 | 所在県 | 特徴 |
|---|---|---|
| クタ | バドゥン県 | 空港隣接。ホテル・バー・ショッピング集中エリア |
| ジンバラン | バドゥン県 | 高級リゾート地。シーフードBBQと夕日が人気 |
| ヌサドゥア | バドゥン県 | 国際的な高級ホテルが集まる整備されたエリア |
| タンジュン・ブノア | バドゥン県 | マリンスポーツの拠点 |
| ウブド周辺(ギャニャール県) | ギャニャール県 | モンキーフォレストを含む内陸観光エリア |
なお、2025年1〜5月に感染が急増したジュンブラナ県(ギリマヌク・西バリ国立公園エリア)も要注意です。同期間だけで2024年の年間件数に匹敵する49件の狂犬病が確認されています。
最新の指定状況は外務省 海外安全情報(インドネシア)および在デンパサール日本国総領事館で確認してください。
狂犬病の感染経路と症状
在デンパサール日本国総領事館の公式情報によると、バリ島の狂犬病は以下の動物から感染します。
感染源となる動物
「狂犬病」という名称ですが、犬だけが感染源ではありません。猫・ネズミ・イタチ・サル・コウモリなど、あらゆる哺乳動物から感染します。動物の唾液に含まれるウイルスが、咬傷・引っかき傷・粘膜(目・口)の接触で侵入します。
バリ島では2008年に狂犬病感染が確認されて以来、現在では島内ほぼ全域に広がっています(総領事館より)。
症状と致死率
潜伏期間は数週間〜数か月が一般的ですが、何年も経ってから発症した例もあります。
- 初期:咬傷部位の痒み・知覚異常・発熱・頭痛・嘔吐
- 中期:筋肉の緊張・けいれん・幻覚・精神錯乱
- 末期:恐水症(水を飲もうとすると喉がけいれん)・恐風症・昏睡・呼吸麻痺・死亡
⚠️ 発症後の致死率はほぼ100%。しかし、咬まれた直後に正しく対処すれば発症を防ぐことができます。
噛まれた・引っかかれた時の対処法【5ステップ】
動物に咬まれた・引っかかれた場合、「様子見」は絶対にNGです。傷が小さくても当日中に病院へ行ってください。2025年の死亡例の多くも、初動の遅れが原因とされています。
傷口を石けんと流水で15分以上洗浄する
水洗いだけでは不十分。石けんを使って丁寧に洗い流すことが重要です(水洗いのみは無効と総領事館も明記)。
アルコールまたはヨード液で消毒する
ファーストエイドキットに消毒液があれば使用。
当日中に医療機関へ行きPEP(暴露後ワクチン)を開始する
「PEP(Post-Exposure Prophylaxis)」とは、感染後に発症を防ぐための狂犬病ワクチン接種です。接種開始が早いほど効果が高いため、1日も遅らせてはいけません。なお2026年1月時点でバリ島全体のワクチン(VAR)在庫は88,599本が確保されており、各県・市レベルで供給は足りているとのことです。
必要に応じて狂犬病免疫グロブリン(RIG)の投与を受ける
深い傷・顔や首の咬傷・野良犬に咬まれた場合は免疫グロブリンが必要になるケースがあります。ただし高価で在庫不足になることもあり、島内に在庫がなくシンガポールへ搬送された例もある(総領事館より)。
帰国後も日本でワクチン接種を継続する
バリ島で接種を開始した場合でも、スケジュール通りに追加接種を完了させる必要があります。帰国後すぐに医療機関へ連絡を。
※ 日本国内では狂犬病免疫グロブリンは未承認のため、原則として投与不可です。
現地スタッフに伝えるフレーズ:
“I was bitten/scratched by a dog. I need rabies treatment immediately.”
顔や首を咬まれた場合は一刻を争います。すぐにタクシーまたはホテルスタッフに助けを求めてください。
犬だけじゃない|猿・猫もリスクあり
ウブドの「モンキーフォレスト」は世界的な人気スポットですが、毎年多くの観光客が猿に引っかかれる事故が起きています。
猿からの感染リスクは犬と同様です。また狂犬病のほか、ヘルペスBウイルス(重篤な神経系疾患の原因)の感染リスクもあります。
- 目を合わせすぎない(威嚇と判断されます)
- 食べ物・ペットボトルを手に持ったまま歩かない
- バッグのファスナーをしっかり閉じる
- 引っかかれた・噛まれた場合は、犬と同じ手順で即座に対処する
事前ワクチン(暴露前接種)は必要?
以下に該当する場合は、出発前の予防接種を強くおすすめします。
- 1か月以上の長期滞在を予定している
- 農村部・動物保護施設など動物と接触する機会が多い
- 小さな子ども連れで行く
- 万全の備えをしたい
事前接種(暴露前接種)を受けておくと、万が一咬まれた際にその後の接種回数を減らせるほか、免疫グロブリンが不要になるケースがあります。接種は0日目・7日後・21〜28日後の3回が基本なので、出発の1か月以上前に医療機関に相談してください。
事前接種なしで短期旅行の場合でも、正しい事後対処をすれば発症を防ぐことは可能です。「知識と初動」が命を守ります。
バリ島の日本語対応病院リスト
咬傷があった場合は、以下の日本語対応病院を利用してください(在デンパサール日本国総領事館提供情報)。
| 病院名 | 所在地 | 連絡先 |
|---|---|---|
| BIMC Hospital | クタ/ヌサドゥア | クタ: 0361-761263 WhatsApp(日本語): +628113999755 |
| Kasih Ibu General Hospital | デンパサール | 0361-300-3030(24時間) WhatsApp(日本語): 0813-3878-6919 |
| Takenoko Medical Care | クタ(サンセットロード) | 0811-399-459(日本語) |
| Kyoai Medical Services | クタ(メルタナディ通り) | WhatsApp(日本語): 0851-0283-9289 |
| SOS Medika Klinik Bali | サヌール(バイパス通り) | 0361-2014505 |
なお、狂犬病免疫グロブリンは高価で在庫不足が続くことがあります。在庫確認のため、複数の病院に電話してから向かうことをおすすめします。
旅行前にやっておくべき安全対策まとめ
| タイミング | やること |
|---|---|
| 出発前 |
・海外旅行保険の加入(狂犬病治療・緊急搬送が含まれるか確認) ・長期滞在・動物接触予定がある場合は事前ワクチン接種(出発1か月以上前) ・外務省の最新安全情報を確認 |
| 現地滞在中 |
・野良犬・野良猫・猿には絶対に触れない ・かわいくても近づかない。特に子どもに注意 ・モンキーフォレストでは食べ物・荷物を手に持たない |
| 噛まれた場合 |
・石けんと流水で15分以上洗浄 → 消毒 → 当日中に病院でPEP開始 ・帰国後も接種スケジュールを継続 |
まとめ|バリ島の狂犬病は「知識」と「初動」で防げる
バリ島の狂犬病は確かにリスクですが、正しく備えれば旅行を楽しむことは十分できます。
大切なのは3つです。
- 動物に近づかない(野良犬・猿・猫)
- 噛まれたらすぐ洗って当日中に病院へ
- 保険とワクチン情報を事前に確認する
バリ島は何度訪れても飽きない魅力的な場所です。正しい知識を持って、安全な旅を楽しんでください。
▶ 関連記事:【2026年最新】バリ島のデング熱は危険?症状・致死率・予防対策を徹底解説

バリ島のワンちゃんたちは、人に慣れていてとっても人懐っこい子が多いんです。
だから、過度に怖がる必要はありません。安心して旅行を楽しんでくださいね。
ただし、犬には「縄張り意識」があります。
自分のテリトリーに誰かが入ってきたと感じると、吠えたり警戒したりすることがあります。
そんなときは、驚かせずにゆっくりとその場を離れるのがポイントです。
そして万が一、犬や猿にかまれてしまった場合に備えて…
このブログの内容をしっかり読んでおくことで、正しい対処法を知っているかどうかが生死を分けることもあります。

最後まで読んでくれてありがとう。
次の記事でお会いしましょう。
またねー。💛


