60歳から使える！元CAが教える「知らなきゃ損」航空会社の隠れ特典8選

「飛行機、なんだか若い人より不便に感じることってありませんか？」

元CAのアドバイスです。空の上で12年間働く中で、多くの60代以上の方が「聞くのが申し訳ない」と、本来受けられるサービスを遠慮されている光景をたくさん見てきました。

実は航空会社には、60歳以上の方への「隠れたサービス」がたくさん。座席選択や搭乗、機内食まで、知っているだけで旅がぐっと快適＆お得になるんです。

この記事では、CA時代に「もっと早く知っていれば！」と感じた、60歳以上の方のための8つのお得情報をご紹介。ぜひ次回の旅にお役立てください！

はじめに：なぜ航空会社は積極的に教えないのか？

「せっかくのサービスなのに、どうしてもっとアピールしないんだろう？」
そんな疑問、当然ですよね。

実はこれには、航空会社なりの事情があります。もしこれらのサービスを全員が利用し始めると、搭乗ゲートが混雑したり、手荷物の優先処理が成り立たなくなったりする可能性があるからです。また、有料オプションを選んでくれるお客様が減って、収益に影響する側面もあるのです。

つまり、「知っている人だけが得をする」 のが、暗黙の了解になっている部分があります。だからこそ、私たち自身が積極的に「聞く」ことが、快適でお得な旅への第一歩なのです。

今すぐ使える！シニアのための航空サービス活用ガイド

サービス分野	具体的に尋ねる一言（例）	主な問い合わせタイミング	誰に尋ねる？
1. 座席	「60歳以上なのですが、無料または割引で選べる席はありますか？」	予約時、搭乗手続き時	予約サイト／カスタマーセンター／空港地上係
2. 搭乗	「優先搭乗や手荷物のサポートは可能ですか？」	搭乗手続き時	空港地上係（チェックインカウンター）
3. 健康サポート	「健康面で配慮してほしいことがあります（血行対策など）」	予約時、搭乗後	予約センター／客室乗務員（CA）
4. 運賃	「シニア割引運賃や年齢対象の特別プランはありますか？」	予約時（最も重要！）	予約サイト／カスタマーセンター／旅行会社
5. 空港サービス	「ラウンジや静かな待合室を利用する資格はありますか？」	搭乗前、空港で	空港インフォメーション／ラウンジ入口係員
6. 国際線サポート	「高齢者向けの優先審査や乗り継ぎサポートは利用できますか？」	到着時、乗り継ぎ時	空港スタッフ（ゲート係員や地上係）
7. 機内食	「特別食（低塩食・やわらか食など）のメニューはありますか？」	予約時、搭乗24時間前まで	予約センター／航空会社公式サイト
8. その他	小さなことでも、とにかく「声をかける」（枕・温度調整など）	搭乗後	客室乗務員（CA）

ポイント： これらのサービスは、尋ねなければ教えてもらえないことがほとんどです。恥ずかしがらずに、適切なタイミングで担当者に声をかけて、快適な旅を実現してください。

ないことがほとんどです。恥ずかしがらずに、ぜひ積極的に声をかけて、快適な旅を実現してください。

隠れた権利① 無料or割引でできる！座席選択の特典

「エコノミーなのに座席選択で数千円…もったいないな」
そう思って諦めていませんか？実は、60歳以上の方に嬉しい特典がある航空会社が多いんです。

快適な席が追加料金なし？高齢者優先座席の存在

一部の航空会社では、60歳以上の方に、足元が広い「前方の席」や「通路側の席」を無料または割引で提供する「高齢者優先座席」の制度を設けています。これは、長時間のフライトにおける健康リスク（エコノミークラス症候群など）を配慮したもの。ただし、これはあくまで「空きがある場合」のサービスであることがほとんどです。

聞かなければ自動的に不快な席に…実際にあった失敗例

CA時代にある60代の男性が、「トイレの近くの席で一睡もできなかった」とおっしゃっていました。後で確認すると、その方の運賃は無料で前方の静かな席を選べる対象だったのです。システムは基本的に「指示がなければ」自動的に空いている席を割り当てます。聞かなければ、快適な席のチャンスを逃してしまうこともあるのです。

予約・搭乗手続きで必ず尋ねるべき一言

これを機に、ぜひ次の一言を添えてみてください。

「60歳以上なのですが、無料または割引で選べる座席はありますか？」
（英語が心配な方は） “Are there any seat selection discounts or complimentary options for seniors?”

全ての会社にあるわけではありませんが、この一言で数千円分の価値と快適さを手に入れられる可能性があります。スーパーの会員カードを見せる感覚で、気軽に聞いてみましょう！

隠れた権利③ 健康面も安心！機内での医療サポートと健康配慮

「長時間のフライト、体が持つか心配…」そんな健康不安は、遠慮なく相談できる権利があるんです。CAはお客様の快適と安全のプロフェッショナル。小さな「困った」も、ぜひ声にかえてください。

エコノミークラス症候群が心配な方への対策

「足を伸ばせる場所はありませんか？」そんな質問、大歓迎です。実はCAには、血行促進のためのいくつかのサポート方法が用意されています。例えば、事前に連絡があれば、足元が比較的広い通路側の席を手配できる可能性があります。搭乗後でも、簡単なストレッチのアドバイスをしたり、枕を足元に置く工夫をお伝えしたりできます。我慢しないで、まずは一声かけてみてください。

薬の時間管理や温度調整など、小さな要望も遠慮なく

「薬の時間を忘れそう」「エアコンが寒すぎる」——そんなささいなことほど、CAに気軽にお伝えください。薬の時間はメモでリマインドすることもできますし、追加のブランケットをお渡しすることも。これらの「小さな要望」は迷惑ではなく、むしろ事前に教えていただくことで、万が一の体調変化を未然に防ぐ、大切な情報なのです。

客室乗務員が最も困るのは「我慢して体調を崩されること」

実は、CAが一番心配するのは、「何も言わずに我慢されて、フライト中に体調を崩されてしまうこと」です。緊急事態になる前に、少しでも体に不安を感じたら、早めに声をかけていただけると、私たちも適切なサポートがしやすくなります。遠慮は無用ですよ！

---

隠れた権利④ 直接聞かなければ分からない！専用割引運賃・特典

「学生割引は知ってるけど、シニア割引ってあるの？」
あります！しかし、これは航空会社最大級の「隠れ特典」かもしれません。なぜなら、探そうとしないとまず見つからないからです。

ウェブサイトに載らない「シニア割引運賃」の存在

多くの航空会社や旅行会社には、「シニア割引運賃」が設定されています。しかし、これは検索サイトの最初の画面にはほぼ表示されず、規約の細かい部分にひっそりと記載されているか、電話で直接問い合わせないと分からないことがほとんど。理由は単純で、全員に知られてしまうと、航空会社の収益に影響するからです。「聞いたもの勝ち」の世界なんです。

会員プログラムと連動したお得なプラン

航空会社のマイレージプログラムに加入されている方は、プロフィールに生年月日を登録してみてください。すると、予約時に自動的にシニア向けの特別運賃や、提携する旅行保険の割引が表示されることがあります。パソコンが苦手な方は、家族の方に手伝ってもらうのがおすすめ。この一手間で、往復で数千円もお得になる可能性があります。

旅行会社で予約する場合の注意点と伝える必ずこと

旅行会社で予約するのはラクですが、一点だけ注意が必要です。担当者によっては、シニア割引を積極的に提案しない場合もあります。ですから、必ずご自身から次の一言を添えましょう。

「60歳以上なのですが、シニア割引や年齢対象の特別プランはありますか？」

この一言があるのとないのとでは、結果が全く違います。ご自身の権利は、ご自身で主張するのが一番の近道です。

60歳以上の飛行機搭乗で得する8つの秘密権益、航空会社が教えたくない隠れた特典！節約のために必見。シニアの皆様への賢いアドバイス！

隠れた権利⑤ 搭乗前の待ち時間を快適に！ラウンジ・待機サービス

空港での待ち時間、硬い椅子で長時間座っているのは本当に辛いですよね。実は、60歳以上の方はもっと快適に過ごせる方法があるんです。

経済券でも入れる？ラウンジ利用資格の確認方法

「ラウンジはビジネスクラスの人だけ」と思っていませんか？実は、経済券でも入れる可能性は大いにあります。確認すべきは搭乗券とクレジットカード。搭乗券に「Lounge Access」と印刷されていないか、まずはチェックしてみてください。また、お持ちのクレジットカードの特典を確認してみましょう。高齢者向けにラウンジ利用回数を提供しているカードがたくさんあります。

クレジットカードに隠された高齢者向け特典

多くのクレジットカードや銀行では、60歳以上の会員向けに、ラウンジ無料利用特典を設けていることがあります。これはカードの公式ページには大きく宣伝されていない「隠れ特典」であることも。カード会社のカスタマーサービスに「シニア向けの空港ラウンジ特典はありますか？」と問い合わせるだけで、思いがけないサービスが見つかるかもしれません。

空港が提供する「静かな待機エリア」の活用法

ラウンジがなくても大丈夫。成田や羽田、海外の主要空港には、高齢者や家族連れ専用の「静かな待機エリア」が設置されていることがあります。場所は分かりにくいことも多いので、空港のインフォメーションカウンターで「シニア向けの静かな待合室はありますか？」と気軽に聞いてみましょう。混雑から離れて、ゆったりとした時間を過ごせます。

---

隠れた権利⑥ 国際線で特に重宝！出入国審査と乗り継ぎの便利

国際線の到着後、長い入国審査の列を見て「げっ…」と思ったことはありませんか？体力を使うあの工程を、楽にする方法があります。

長い列をスキップできる「高齢者優先審査通路」

アメリカ、カナダ、ヨーロッパ、オーストラリアなどの多くの国際空港では、高齢者や家族連れを対象とした「優先審査通路」を設けています。地上係員やスタッフに「シニア向けの優先レーンは利用できますか？」と一声かけるだけで、長い列をスキップしてストレスフリーで通過できる可能性が高いです。

広い空港も楽々「乗り継ぎサポート」の申請方法

広大な空港での乗り継ぎは、若い人でも大変です。60歳以上の方は、搭乗手続きの際やCAに「乗り継ぎのサポートをお願いできますか？」と伝えるだけで、空港内の移動をアシストするバスやカート、場合によってはスタッフの案内を手配してもらえます。車椅子を使わなくても申請できるのがポイントです。

これは特別待遇ではなく、国際空港の規定です

これを「特別扱い」と遠慮する必要は全くありません。これは国際空港が高齢者の安全と快適さを守るために設けた、れっきとした規定やサービスです。あなたが申請することで、スムーズな移動が実現し、スタッフも適切なサポートができるという「Win-Win」の関係なのです。

---

隠れた権利⑦ 機内食も自分仕様に！食事調整と特別食

「機内食は味が濃いし、体に合わないかも…」そんな心配は、事前の一言で解決できます。実は航空会社は、多種多様な特別食を用意しているんです。

低塩食・糖尿病食・柔らかい食など豊富な選択肢

低塩食、低脂肪食、糖尿病食、やわらか食、などなど、そのバラエティは10種類以上。健康上の理由はもちろん、「歯が悪いのでやわらかいものがいい」といったご要望にも応えられます。ポイントは、フライトの24時間前までに航空会社に申請することです。

健康管理の一環としての特別食申請

特別食の申請は、単なる好みの問題ではなく、健康管理の重要な一环です。例えば糖尿病患者の方が血糖値コントロールしやすい食事を摂ることは、長いフライトを安全に過ごすためにとても有効です。「面倒をかける」と思わず、安心のための権利として捉えましょう。

忘れたら搭乗後でも相談できる？柔軟な対応例

申請を忘れてしまっても、諦めないでください！搭乗後、CAに「血圧が高くて、あっさりしたメニューに変えられませんか？」などと相談してみましょう。余裕があれば、フルーツやサラダなどで対応できる可能性があります。全てが可能とは限りませんが、「声をかける」価値は十分にあります。

---

隠れた権利⑧ その他の心遣い！無料追加サポートいろいろ

「こんなことまでお願いしていいのかな？」と思うような、ささいな心遣いも、実はサポートの対象です。

枕やブランケット、立ち上がりやすい席の手配

追加の枕やブランケットは、遠慮なくお声がけください。また、「なるべく立ち上がりやすい通路側の席」など、移動のしやすさを考慮した席のリクエストも、空きがあれば可能な場合があります。

杖や腰当てなどの補助器具持込みのサポート

杖や腰当てなどの補助器具をお持ちの方は、搭乗口でCAに一声かけてください。機内での保管の仕方や、降りる時のサポートなど、適切にお手伝いします。事前に知らせておくことで、スムーズな対応が可能になります。

「声をかける」だけで得られる快適さ

CAは、お客様が何を必要としているかを常に探っています。ほんの少しの「声かけ」が、あなたの旅の快適さを何倍にも上げるきっかけになります。「枕をもう1枚いただけますか？」「少し寒いのですが」という一言から、より良いフライトが始まります。

---

まとめ：知っているか否かで旅の質が大きく変わる

ここまでご紹介した8つの権利は、全て航空会社が公式に用意しているものばかり。つまり、あなたが当然得られるべきサービスなのです。

遠慮は無用！これらは全てあなたの正当な権利

「面倒をかけるかも」という遠慮は、今日で終わりにしましょう。これらのサービスを利用することは、航空会社にとっても、お客様が快適かつ安全に旅を終えるための大切な情報です。あなたの一言が、スタッフにとっての「適切なサポートのチャンス」になるのです。

次回の飛行機予約からすぐに使える8つのポイント

次に飛行機に乗るその時から、ぜひ実践してみてください。

1. 座席： 「シニア割引や無料で選べる席はありますか？」
2. 搭乗： 「優先搭乗や手荷物のサポートは可能ですか？」
3. 健康： 「健康面で配慮してほしいことがあります」
4. 運賃： 「シニア割引運賃はありますか？」
5. 空港： 「ラウンジや静かな待合室を利用できますか？」
6. 国際線： 「優先審査や乗り継ぎサポートをお願いします」
7. 機内食： 「特別食のメニューを教えてください」
8. その他： 小さなことでも、とにかく「声をかける」

知っているか、いないか。それだけで、旅の体験はまったく別物になります。どうぞ、ご自身の権利を最大限に活用して、より快適で楽しい空の旅をお楽しみください！