ウブド周辺には、いくつもの“アートの村”があります。
その中でも特に人気なのが、木彫で有名な「マス村(Desa Mas)」 と、
絵画の村として知られる「プンゴセカン(Pengosekan)」。
「観光地として有名なのは知っているけれど、実際どう回ればいいの?」
「木彫とか絵画って、興味はあるけど敷居が高そう…」
「初心者でも楽しめる?買い物の注意点は?」
そんな“ちょっとした不安”に寄り添いながら、
はじめてでも安心して楽しめるアート旅のポイントをまとめました。
マス村とは?—「木彫の村」の歴史と雰囲気(詳細版)
マス村(Desa Mas)は、ウブド中心部から南へ車で約10分。
賑やかなウブド中心から少し離れるだけで、空気がふっと静まり、
田園風景と伝統家屋が並ぶ“バリらしい村の姿”が広がっています。
村のメインストリートには、木彫ギャラリーや工房が立ち並び、
表からも作業の様子が見えることが多いため、
まるで村全体が「木の香りがする巨大アートスタジオ」。
ウブドのにぎわいから一歩踏み出し、
伝統文化の息吹をより近くで感じられる場所です。
木彫の村としての歴史 — 1930年代から続く“職人の里”
マス村が木彫で知られるようになったのは1930年代。
代々受け継がれてきたバリの宗教芸術(神像・ガルーダ像・寺院装飾など)を作る職人数が増え、
村全体が“木彫を生業とするコミュニティ”として発展していきました。
現在の特徴は大きく3つ:
- 宗教的な伝統彫刻が多い
細かい装飾が施された神々の像や寺院彫刻は、
バリの精神文化を象徴する重要な作品。 - モダンアートやインテリア木工も盛ん
観光の需要が増えたことで、抽象アート、動物モチーフ、家具や雑貨など、
“暮らしに取り入れやすい木製アート”も発展。 - 家族全員が職人、という家庭も多い
父から子へ、母から子へ…と技術が受け継がれるため、
村全体が“技術の集積地”になっています。
つまりマス村は、
伝統と現代が自然に融合した「バリ木彫の中心地」なのです。
初めて訪れる人が感じやすい不安 — そして実際のところは?
不安①:『お店が多すぎて…どこに入ればいいの?』
確かに、マス村の通りはギャラリーや工房が本当に多く、
最初は「どこが良いのか分からない」と戸惑いがち。
しかし実際は——
“どのお店もウェルカムで、覗くだけでもOK”**という空気。
- 覗くと職人さんが手を止めて声をかけてくれる
- 中には親切に作業工程を説明してくれる工房も
- 入場料はもちろん不要
- 写真撮影OKの場所も多い(NGの場合は必ず表示がある)
入りづらさはほとんどなく、
ウブド中心よりも観光地化の圧が弱く、落ち着いて見られるのが魅力です。
不安②:『値段って交渉?観光客だから高くされる?』
バリと聞くと“値段交渉”のイメージが強い人もいますが、
マス村は意外にも価格が明示されている店が多いです。
- 小物:10万〜50万ルピア程度
- 中型作品:数百万ルピア前後
- 大型彫刻:作家レベルで価格が変動
もちろん交渉が可能な店もありますが、
「無理な押し売り」や「高額請求」はほぼありません。
理由はシンプルで、
長年ギャラリーを営む職人さん達は“誠実な商売”を重んじるから。
もし価格が不安なら
- 「他のお店も見てみますね」と言う
- 気になる作品を写真で控えておく
- 複数店の相場を比べる
これだけで十分安心して買い物できます。
不安③:『品質ってどう見極めればいい?』
木彫初心者が悩みやすいポイントですが大丈夫。
簡単にチェックできる基準があります。
✔ 職人の“彫りの深さ”
浅いと量産品の可能性。
深く立体的だと手彫りの品質が高い。
✔ 裏面・側面の仕上げ
裏側まで丁寧だと本物志向の作家。
✔ サイン(作家名)が入っているか
プチアート感覚で飾るなら断然安心。
✔ 木の種類
- スアール(高級・木目が美しい)
- クロック(細工が細かい)
など、職人さんに聞けば丁寧に教えてくれます。
不安④:『買った後、持って帰れる?発送できる?』
大きい作品は手荷物では無理ですが、
ほとんどのギャラリーで“国際発送”に対応しています。
- DHL・FedEx対応
- 梱包もプロレベル
- 料金はサイズによって変動
- 破損補償の説明もしてくれる
海外発送は観光客にとって一般的なので、
安心して大きいアート作品を選べます。
★ マス村は「初めてのアート旅」に最適の村
- お店に入りやすい
- 値段も明朗
- 押し売りが少なく、説明してくれる店が多い
- 購入も見学も両方しやすい
- 村全体が落ち着いており、初めてでも安心
“職人の手仕事が好き”“旅の中で文化に触れたい”
そんな人なら、
ウブド周辺で最も満足度の高いスポットの1つになります。
マス村でできること — 観光のコツと楽しみ方

木彫体験ワークショップ
彫刻家がマンツーマンで教えてくれる体験は、
旅の思い出としても大人気。
「不器用だから…」と不安になる必要はゼロ。
丁寧にサポートしてくれるので、
90分〜2時間で小さな作品を完成させることも可能です。
ギャラリー巡り
- 仏像
- 動物モチーフ
- 抽象アート
- 木製インテリア
とにかくジャンルが多いので、
“見るだけ”の感覚で気軽に入って大丈夫。
購入のポイント
- サイズが大きい物は“海外発送”サービスあり
- 小物は値段も手頃
- 迷ったら写真を撮って後で比較すると◎
「買わないといけない空気…」は全然ないので安心してOK。
プンゴセカンとは?— バリ絵画の新しい潮流を生んだ村(詳細版)
マス村で木彫を楽しんだ後は、北へ車で約5分ほど進むと、
ウブド中心部にほど近いプンゴセカン(Pengosekan)のエリアに到着します。
ここは1970年代に誕生した、「プンゴセカン・スタイル」の絵画で知られる村。
鮮やかな色彩や自然モチーフを特徴とするこのスタイルは、
伝統的な宗教画とは一線を画し、観光客にも親しみやすい「鑑賞用アート」として人気です。
プンゴセカン・スタイルの特徴
プンゴセカン・スタイルは、一言で言うと“自然の美しさをカラフルに描くモダンバリ絵画”。
具体的には以下のポイントがあります:
- 鮮やかな色彩
- 赤・青・黄・緑など、目を引く色を大胆に使用
- 観賞用としても飾りやすく、明るい印象
- 自然モチーフが中心
- 花、鳥、動物、風景などを描き、生命力を感じるデザイン
- 宗教的な意味合いが薄く、日常空間にも溶け込みやすい
- 柔らかく癒される雰囲気
- 強すぎない線や色使いで、部屋に飾ると落ち着いた空間に
- 初めてバリ絵画に触れる人でも「欲しい」と思いやすい
- 伝統絵画との違い
- 古典的バリ絵画は、神話や儀式をモチーフにした厳格な構図が多い
- プンゴセカンは自由度が高く、日常や自然の美を楽しむ感覚で鑑賞可能
こんな人におすすめ
プンゴセカンのアートは、以下のような人に特にぴったりです:
- 絵が好きで、気軽に楽しめる作品を探している
- インテリアとして部屋に飾れるアートを探している
- ウブドやバリならではの作品をお土産にしたい
- 伝統絵画は難しそう…という初心者
購入・持ち帰りのポイント
初めて訪れる人にとって、よくある不安も解消します:
- サイズ・重量の心配
- 小さな絵は手荷物で持ち帰れる
- 大型作品はギャラリーで海外発送可能
- 値段の目安
- 小型:数十万ルピア程度
- 中型〜大型:数百万ルピア前後
- サイン入りや作家作品は価格が少し高め
- 偽物や量産品を避けるコツ
- 作家のサインがあるか確認
- 描き込みの細かさや筆遣いをチェック
- ギャラリーで作家本人の作品かを尋ねる
- 発送サービス
- DHL・FedExなどで世界各地に配送可能
- 梱包・補償も充実しているため安心
プンゴセカンを訪れる楽しみ方
- ギャラリー巡りだけでなく、作家と直接話せる機会も多い
- 観光地化されすぎていないため、ゆったりと鑑賞できる
- マス村の木彫とセットで訪れると、立体×平面のアート体験が完成
★ プンゴセカンは、バリ絵画の中でも「自由で親しみやすく、初めてでも楽しめる村」。
色彩豊かな自然モチーフの絵画は、インテリアにもぴったりで、
大きさや価格に不安があっても、ギャラリーのサポートで安心して購入可能です。
マス村の木彫と組み合わせれば、ウブド近郊で“伝統×現代アート”を効率的に楽しめる、充実の1日旅が実現します。
マス村 × プンゴセカンを1日で回るモデルコース
「時間がないけど両方行きたい!」という人のために、
初めてでも効率よく楽しめるモデルコースを紹介します。
午前|マス村で木彫体験 & ギャラリー巡り
- 集中して作品づくり
- 彫刻家の技を間近で見学
- お気に入りの木彫アート探し
昼食|ウブド中心またはプンゴセカン周辺のカフェへ
健康志向のカフェやローカルワルンも多く、
ウブドらしい雰囲気を満喫できます。
午後|プンゴセカンで絵画鑑賞 & ショッピング
- さまざまなスタイルのギャラリーをハシゴ
- 作家さんと直接話せることも多い
- 気に入ればその場で購入もOK
“立体(木)”と“平面(絵)”の違いを楽しめる、
アート充実旅が完成します。
最新事情と注意点 — 失敗しないアート選びのポイント
商業化の影響で質に差がある
人気が高まるほど、“量産品”のような作品も増えています。
選ぶポイントは「細部」と「筆使い/彫りの深さ」。
迷ったら「作家の名前が分かる作品」がおすすめ
- 本人が店にいる
- 製作工程を見せてくれる
- 署名入り
こういう作品はクオリティが安定しています。
ぼったくり対策
バリでは珍しいですが、念のため:
- 価格は必ず確認する
- 大型作品は送料込みの総額をチェック
- “即決しない”のも全然OK
どちらの村も基本的に誠実なお店が多いので、
過度に心配する必要はありません。
まとめ|ウブドのアート旅は「気軽さ」で決まる
マス村とプンゴセカンは、
“専門家でないと楽しめないアートの村”ではありません。
むしろ、
「初めてだからこそ、楽しい」
そんな受け入れ体制が整っている場所です。
- 気軽に入れるギャラリー
- 体験から入れる木彫ワークショップ
- 親しみやすい色の絵画作品
- 観光客に優しい買い物環境
ウブドのアート文化を、
もっと身近に、もっと安心して楽しめる2つの村。
あなたのウブド旅が、
“アートを通してバリを深く知る時間”になりますように。

最後まで読んでくれてありがとう。
次の記事でお会いしましょう。
またねー。💛





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